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宋文洲のメールマガジンバックナンバー第272号(2015.04.03)
AIIBの参加遅れは財界人のせいか
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1.AIIBの参加遅れは財界人のせいか(論長論短 No.239)
2.カゴメ、三井物産、外務省、JICA - 日本と関連するセネガルの最近の動向
(アフリカ商会代表山田一雅さん 連載 / アフリカ大陸最西端、セネガルの「今」)
3.宋TV出演のお知らせ(4/5 テレビ朝日「TVタックル2時間スペシャル」)
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■1.論長論短 No.239
AIIBの参加遅れは財界人のせいか
宋 文洲
日本のAIIB(アジアインフラ投資銀行)参加について、駐中国大使木寺昌人さんが、30日に「日本は6月にも参加するとみている。」(日本語訳)と英国のフィナンシャル・タイムズに話しました。最終日の31日、菅官房長官が「特定の期限にとらわれることはない。日本が今日の時点で参加することはあり得ない。」と記者会見で語りました。
菅官房長官と木寺大使は同じことを言っています。つまり、現時点で参加したくても一旦形成させた国内世論を作り直し、事務手続きをとるのに時間が足りないので期限の31日までに参加することは不可能です。
AIIB参加のような重大国策について、大使は本国政府の指示や許可なしでは勝手に話すことはありえません。フィナンシャル・タイムズとの単独インタビューは「最終原稿をチェックする」という約束ができない限り実現できません。
また、大使インタビューの殆どは国策を広める手段として大使館から持ちかけたものです。
今回の駐中国大使によるAIIB参加発言は当然政府の指示や許可の下で行われましたが、私はむしろ駐中国大使の次の言葉が気になります。「財界は目覚めるのがやや遅かった。ただ、財界人らはすでにAIIBへの参加を訴え始めており、その訴えは有効なものとなるだろう。」
AIIB加入遅れは民間の目覚めが遅れたためであって、これから民間人が有効に訴えれば政府も参加に同意するだろうと仰っているのです!
ご存じのように、中国政府は最初から日本政府にAIIB設立参加を要請したのです。
「中国を包囲するダイヤモンド構想」を公言して憚らない安倍総理にしてみれば「俺の包囲網から逃げたいのか」とも思ったでしょうが、最初から「不透明」「リスキー」「ADB(アジア開発銀行)がある」と相手にしませんでした。中国政府からどんな話と条件を受け取ったかは民間どころか、国会議員にも「不透明」でしょう。
31日まで創設メンバーになった51カ国は決して急に参加を決めた訳ではありません。
数カ月もかけて政治家、官僚および民間人が国益とリスクなどを充分に議論した結果です。最近明らかになったのですが、多くの国、特に米国の同盟国はかなり早い段階から参加を決めていたのですが、表明の時期を待っていただけでした。
米国の最重要同盟国のイギリスの表明を見て一気に動き出したのです。
「目覚めるのが遅かった」のは財界人ではなく、「中国包囲網」に夢中だった政治家達です。
米国の金融支配に関しては日本も多くの不満があります。是正のために日本を含む全参加国が合意したIMF改革案が、米国議会によって4年間も否決され続けました。中国はAIIBを呼び掛けたのはやむを得ないからです。ほかの先進国も途上国も米国の横行を痛感しているからこそ、中国の提案にこぞって賛成したのです。
今回の宋メールはもはやAIIBの是非について議論する必要はありません。
下の参加国の地図を見れば分かるように、アジアの未加入国は日本と北朝鮮だけです。もともと単なる金融と経済の提案ですが、ここまで来ると「日本が経済を政治化している」と世界に見られても当然でしょう。
<AIIB参加国>
http://www.soubunshu.com/upload/detail/image/AIIBE58F82E58AA0E59BBD-thumbnail2.jpg.html
アジアの発展のためにも、世界金融の改革のためにも、そして中国の一方的な都合を阻止するためにも、日本政府がGDPに比例するシェアを主張し、積極的にAIIBに参加すべきでした。
「中国包囲」が盛んだった2013年のオリンピック招致競争の際、中国はすべての票を日本に投じました。理由は「時差が少なくて中国に有利だから」です。
「中国包囲」の敵愾心を持っている方々は、最初からAIIB参加のメリットが見えないと思います。
(終わり)
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http://www.soubunshu.com/article/416653463.html
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■2.アフリカ大陸最西端、セネガルの「今」
カゴメ、三井物産、外務省、JICA - 日本と関連するセネガルの最近の動向
アフリカ商会代表 山田一雅
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【忙しい方のための3行まとめ】
・日本と関連するセネガルの最近の動向を紹介
・カゴメと三井物産が西アフリカの2億8000万人市場で商機を狙う
・外務大臣政務官がセネガル訪問、JICA35周年記念イベントの開催
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宋メールの読者のみなさま、おはようございます!
アフリカ商会の山田一雅です。
連載4回目の本日は、日本と関連するセネガルでの最近の動向を紹介いたします。
<カゴメと三井物産の西アフリカ2億8000万人の市場を見据えた動き>
連載2回目で、セネガルは西アフリカの主要国であり、かつ西アフリカの拠点としても適しているとご紹介いたしました。まさにそのような動きのニュースです。
記事曰く、カゴメは「近くインドでも生産を開始する計画だが、アフリカ進出の検討はセネガルが初めて」との事。西アフリカのみならず、アフリカ進出の第1国目としてセネガルを選んだようです。
・カゴメと三井物産、西アフリカの2億8000万人市場で商機狙う
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1503/06/news062.html
<宇都隆史外務大臣政務官のセネガル訪問>
「西アフリカの主要国の一つであるセネガルとの二国間関係及び安保理改革を始めとした国際場裡における協力関係を強化するため(以下の外務省webページより抜粋)」、宇都隆史外務大臣政務官は、3月6日(金)にセネガルをご訪問され、各国要人と会談されました。
また、セネガル人の間では「Ecole Japonais(日本の学校)」と呼ばれている「セネガル日本職業訓練センター」をご視察されました。
・宇都外務大臣政務官のスイス・チュニジア・セネガル訪問
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_001846.html
・宇都外務大臣政務官のチュニジア及びセネガル訪問(結果)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/fp/unp/page22_001872.html
<セネガルへのJICAボランティア派遣35周年記念イベント開催>
2月10日、首都ダカールで、セネガルJICAボランティア派遣35周年記念イベントが開催されました。記念式典には、日本から青年海外協力隊事務局長も訪れ、またJICAセネガル事務所長、隊員OB、セネガル政府高官や日本大使などの皆様によるスピーチ、そして新隊員の紹介などが行われました。
1月に北原在セネガル日本国大使より伺った話によりますと、現在セネガルは、青年海外協力隊員数が世界最多の国であるとの事。派遣の歴史が長く人数も多いセネガルJICA。私も街を歩いていると「あなたはJICAか?」と声をかけられるほど一般に広く知られています。
会場にはボランティアの活動紹介や日本文化の紹介ブースが設けられ、来場した多くのセネガル人が興味深く展示を眺めていました。
また、日本食の試食コーナーが設けられ、親子丼やみたらし団子などにセネガル人が殺到していました。
・写真
https://www.facebook.com/africa.shokai/posts/1645352879029959
本日は以上です。日本に関連するセネガルのニュースを通じて、少しでもセネガルおよび西アフリカを身近にお感じいただけましたら幸いです。
(つづく)
<連載へのご意見やアフリカビジネスのご相談などはコチラ↓>
africa.shokai@gmail.com
https://www.facebook.com/messages/1617567685141812
<筆者について>
山田 一雅(アフリカ商会 代表)
アフリカ商会 Webサイト:http://africa-shokai.jimdo.com/
アフリカ商会 Facebookページ:https://www.facebook.com/africa.shokai
(終わり)
■3.宋TV出演のお知らせ
2015年4月5日(日)20:58~23:10
テレビ朝日「TVタックル特別編」
たけし×爆笑問題が最新お騒がせニュースをメッタ斬り!SP
http://www.tv-asahi.co.jp/tvtackle/
是非ご覧ください!
(終わり)
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